プロ野球横浜を保有するTBSが、わずか9年で球団売却を検討する苦境を迎えた。

 TBSは2002年から親会社となったが、球団経営は年間約20億円もの赤字を余儀なくされている。放送局として有力なソフトと見込まれたプロ野球中継は、人気球団の巨人戦の視聴率低下などで放送権料、放送回数が減少の一途をたどり、魅力は損なわれている。

 本拠地横浜スタジアムの高額な使用料も重荷となっている。グッズなどの販売利益も含め、年間総額約8億円を球場側に支払っているという。球団内には「横浜スタジアムを使ってもいいことはない」との声もあり、新球場建設のプランは進んでいた。

 チームはこの9年で7度の最下位と低迷を続け、今季はプロ野球史上初の3年連続シーズン90敗以上での最下位が確定した。観客動員も伸び悩みが続いている。

 加地社長、尾花新監督のほか清水、スレッジなど他球団からの選手獲得で新体制となった今季は「改革元年」を掲げたが、再建の道は険しい。

 [2010年10月1日12時14分]ソーシャルブックマーク