プロ野球観戦中にファウルボールが直撃、右目の視力が低下した宮城県の税理士の男性(47)が、防護ネットなど安全装置の設置を怠ったとして、楽天野球団と同県に約4400万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が28日、仙台地裁(沼田寛裁判長)であり、球団と県はともに争う姿勢を示した。

 試合を主催した楽天側と、球場所有者の県側は「球場施設や管理に瑕疵(かし)はなく、損害賠償責任はない。どの程度の安全装置が必要なのか、訴えが具体的ではない」と主張。請求棄却を求めた。

 訴えなどによると、男性は昨年5月、クリネックススタジアム宮城(仙台市)三塁側内野席で楽天対西武戦を観戦。ビールを座席下に置いて顔を上げた瞬間、楽天の打者が打ったライナー性のファウルボールが右目を直撃した。眼球破裂などで入院、右目の視力が以前の0・3から0・03に下がり、仕事に支障が出たとしている。(共同)

 [2009年5月28日17時24分]ソーシャルブックマーク