米フロリダ州サラソタでキャンプ中のオリオールズ上原浩治投手(35)が、25日の強行開幕に踏み切ったセ・リーグを痛烈に批判した。17日、本紙の電話取材に「いったい何を考えているのか。こっちでもニュースはしょっちゅう流れている。電気が足りなくて停電とかしているんでしょ?

 そんな中でナイターをやるなんて正気の沙汰じゃない」と憤慨して話した。強行開催の先導役になっているのは、古巣の巨人であることを知っており「本当に情けない。巨人の人気も、野球の人気も落ちてしまうんじゃないか」とコメントした。

 東日本大震災の被害を受けた日本の惨状に、心を痛めている。自身は右肘に痛み止めの注射を打ち、2日前に投球練習を再開したばかり。「開幕までに何試合か投げますよ。今の状態では、お前はそんなことを言っている場合じゃないだろって言われそうだけど…」と言いつつ、黙っていられなかった。「もしやるんでも、照明を使わないでやるべき。被災地でも、寒さで凍えている人がいる。そんな人たちの感情を考えれば、明かりをつけて野球なんてやったらいかんでしょ」と提言した。

 労組プロ野球選手会の意向もバックアップ。「選手会だってやりたくないって言ってるんでしょ?

 当然ですよ。選手がそんな気持ちでプレーしているのに、野球ファンだって喜んでくれるんですかね。球団のフロントも、もう少し選手の気持ちを理解すべき」と、選手の気持ちを代弁した。【小島信行】