中日谷繁元信捕手(39)が6日、横浜市内のグラウンドで自主トレを公開し「3年で名球会入り」を目標に掲げた。楽天嶋をパートナーにランニング、ダッシュ、キャッチボールなど約2時間のメニューを消化して早い仕上がりを証明。今季はチーム野手最年長となるが、向こう3年間はレギュラーを譲らず、あと265本としている2000本安打に12年に到達する青写真を明かした。

 まだまだ、若いヤツに負けるつもりはない。プロ22年目、39歳の谷繁が、向こう3年間、レギュラーとしてフル出場する覚悟を示した。思い描くのはあと265本としている通算2000本安打。コンスタントに年間90安打弱を打てば、3年で到達する。ここ2年の安打数は77、62にとどまっており、故障せずに定位置を確保するのが大前提になるのだ。

 「2000本?

 打ちたいね。意識していないって言ったら、それは違う」とかみしめた。

 歴代到達者は37人。長年レギュラーを張り、故障に強いなど条件は超シビアで、捕手では野村克也(2901安打)、古田敦也(2097安打)の2人しかいない。次期候補はオリックス大村(1865安打)、巨人小笠原(1832安打)らで、1735安打の谷繁は年齢との戦いにもなる。「そういうことを達成した仲間というのは特別なものだと思う」と話した。

 着々と準備を進めている。腰に不安があった昨年はオフの練習を制限し、春季キャンプも別メニューだった。今オフはそれより1カ月半も早いペースで調整を進め、この日は軽めのダッシュやキャッチボールも行った。「肩も調子いいし、腰に違和感もない。昨年肉離れしたふくらはぎも、一昨年痛めたわき腹も大丈夫」。昨年より股関節の可動域が広がり、より故障に強い体もできつつある。2月1日のキャンプインにはフルメニューをこなせる見通しだ。

 今オフ新たに2年契約を結んだが、視線の先には3年目がある。「ここまで1打席1打席の積み重ねでやってきた。スタンスを変えるつもりはない。シーズンが始まったら明日の試合、ゲームが始まったら次の1打席に集中する」。ゆっくりと、確実に1本ずつを重ねていく。若手が伸びてきても、しばらく道を譲るつもりはない。【村野

 森】

 [2010年1月7日11時8分

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