米放送局ESPNが中日・川上憲伸投手を酷評「井川を髣髴させる」。

2008/11/16 19:31 Written by コジマ

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11月15日にフリーエージェント(FA)権の行使を正式に表明した中日の川上憲伸投手。米大リーグか国内かで迷っているとしていた同投手だが、会見で「5、6年前からメジャーに行きたいという気持ちがものすごく強かった」と語るなど、大リーグへの移籍が濃厚とみられている。獲得の意思を示しているメジャー球団はボストン・レッドソックスやニューヨーク・メッツ、テキサス・レンジャーズ、シアトル・マリナーズ、アトランタ・ブレーブスなどで、特にメッツの関心が高いようだ。

11月20日から国内外すべての球団との交渉が解禁されるが、それを前にして米スポーツ専門放送局ESPNが、電子版の記事で「川上は井川を髣髴させる」などと酷評した。同局は、川上投手の直球の速度が遅いことや変化球のキレが足りないなど多くのネガティブな材料を紹介し、各球団は獲得に慎重になるべきであることを示唆している。

ESPNは「今オフのFA選手ベスト50」でも川上投手について、巨人の上原浩治投手(22位)や、新日本石油ENEOSの田沢純一投手(25位)を大きく下回る42位と評価。これは米Yahoo!のランキング(田沢投手8位、上原投手12位、川上投手16位)と同様で、米国では日本人投手の中でもあまり期待されていないことが浮き彫りになった。

今回の記事では、80マイル後半(140キロ前後)の直球とスローカーブ、「そこそこのフォーク」では日本のように三振を取れず、打たせて取るカットボールについても「決め球にならない」としている。

また、投球スタイルが3Aでくすぶっている井川慶投手(ヤンキース)に似ているとして「井川を髣髴させる」と述べただけでなく、「日本では井川より被本塁打率が高い」とのデータも示した。5年総額2000万ドル(約20億円)で契約しながらもメジャーでは活躍できていない井川投手よりも、川上投手が劣るとも読み取れる内容だ。

これらのことから同局は、川上投手がメジャー移籍するとなれば「ナ・リーグ球団が先発ローテーションの後方(4、5番手)として獲得するのではないか」と結論している。一方、カンザスシティ・ロイヤルズのトレイ・ヒルマン監督(元日本ハム監督)も「強い闘争心を持った投手」と評価しながらも、メジャーでは「恐らく3番手から5番手の先発投手になるだろう」(MAJOR.JPより)としている。

こうした評価に対して日本のネットでは、川上投手が井川投手よりもロサンゼルス・ドジャースの黒田博樹投手に似ているとする声が多数上がっているが、ヒルマン監督は「クロダのほうが(川上よりも)身体面、能力面ともに上」(同)と述べている。また「カワカミと対戦した監督として言えば、彼と敵として当たりたくはない。だが、ヤブタ(薮田安彦投手)を見ての通り、こちらの野球に順応するのにどれくらいかかるか分からないから…」(同)と川上投手の獲得に慎重な姿勢を示した。

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