昨季限りでヤクルトを退団した高津臣吾投手(39)が韓国球界入りすることが12日、明らかになった。現代から経営を引き継いだウリ入団が有力で、近日中にも渡韓して、チームに合流する見込みだ。

 “浪人”期間に終わりを告げるときがやってきた。今春、メジャー復帰を目指しカブスのキャンプにマイナー契約で参加。3月中旬に戦力外となったが、その後もホワイトソックスの入団テストを受けるなど現役続行にこだわっていた。新球団のウリは外国人枠(2人)に空きがあり、全体的に戦力が不足しているチーム事情がある。11日現在、首位から19ゲーム差の最下位に低迷。一番の懸案はクローザーが確立されていないことで、日米通算313セーブと抜群の実績を誇る右腕に白羽の矢を立てた格好だ。

 高津はメジャー初年度の04年、ホワイトソックスで「ミスター・ゼロ」と呼ばれるほど失点が少なく、中継ぎから抑えに昇格して19セーブを挙げた。独特の緩い変化球に慣れていない韓国なら、活躍できる可能性は十分ある。

 米国でのプレーが絶望となった際に「希望があるなら、そこに向かいたい」と話していた。自らの投手人生に新たなキャリアを刻むため、日本、米国そして3カ国目となる韓国に渡る。