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Dバックスが黒田に3年30億円の破格提示

 【フェニックス(米アリゾナ州)19日(日本時間20日)=四竈衛】ダイヤモンドバックスが広島からFA宣言した黒田博樹投手(32)の代理人側に、3年契約で年俸総額2700万ドル(約30億円)の条件を提示したことが、明らかになった。メジャー1年目としては年平均900万ドルの超破格条件で、争奪戦で先制アタックをかけた。今季は途中からベテラン左腕ランディ・ジョンソン投手(44)を故障で欠き、ナ・リーグ優勝決定戦で敗れただけに、先発陣再建の目玉として黒田獲得に乗り出した。

 メジャー10球団とも言われる黒田争奪戦で先制攻撃を仕掛けたのは、ダイヤモンドバックスだった。これまで米国内のメディアでもほとんど獲得への動きは伝えられていなかったが、14日の交渉解禁後、本拠地フェニックスの球団でスタッフ会議を重ねた結果、水面下で調査を続けてきた「黒田獲得」の方針を決定。間髪入れず、16日(同17日)までに、黒田の交渉窓口となるマネジメント会社「オクタゴン」に正式なオファーを伝えた。

 しかも、その条件は仰天の内容だった。3年契約プラス球団オプションの条件は過去のイチロー(マリナーズ)、松井秀(ヤンキース)らの1年目と同じだが、年俸は破格。いきなり総額約30億円もの巨額資金を提示したのも、黒田サイドのハートをつかむためだった。単純に1年平均年俸900万ドル(約10億円)となれば、現時点でダ軍の中ではあのR・ジョンソンの910万ドルに次ぐ2番目の高年俸。他球団とのマネーゲームになる前に、「球団としては上限です」(ダ軍関係者)の好条件を用意した。

 というのも、今季5年ぶりに地区制覇を果たしたダ軍にとって、先発投手陣の整備は、連覇へ向けて最優先事項だった。今季11勝を挙げたヘルナンデスのFA移籍が確実で、44歳のジョンソンも椎間板(ついかんばん)ヘルニアの手術からリハビリ中。バーンズGMが「投手陣、特に先発は必要になる」と話すなど、頼れる柱の獲得が急務だった。

 その一方で、これまで日本人メジャー選手が所属したことがなく、日本市場開拓ではやや出遅れていたダ軍は、今オフを見越して組織改革を進めめながら着々と本格参戦への準備を進めてきた。シーズン終了後には、前エージェントで日米両国の野球事情に精通するマック林氏(36)を、環太平洋スカウト部長として招へい。日本人選手獲得、受け入れへの下地を整えたばかりだった。

 さらに、ボブ・メルビン監督(47)とブライアン・プライス投手コーチは、ともにマリナーズ時代に佐々木、長谷川と一緒に戦った間柄で日本人投手の資質、練習法などを熟知。また、イチローが「メルビン監督は人間として尊敬できる人」と話すなど、日本人選手への理解が深いのも大きなプラス材料だ。

 今後はカブス、マリナーズが獲得へ積極的に動いており、レンジャーズ、フィリーズも正式なオファーを出すのが濃厚だ。資金力があるドジャース、メッツも興味を示し、ロイヤルズもリストアップするなど争奪戦は本格化。その第1弾となるダ軍の先制アタックは、黒田だけでなく他球団にも強烈なインパクトを与えた。

[2007年11月21日9時27分 紙面から]

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